*I believe
…*
*パラレル設定
*ニルライ前提で刹ライあり
*ニールが女性とヤってたり
*ニールはわりと人でなしな雰囲気で始まります
許せる方のみど〜ぞ
玄関にあった女物の靴と、僅かに開いた寝室の扉に
まさか、そんなことはない。
脳と心が全否定と僅かの確信を繰り返す。
怖いなら行かなければいいのに
信じたくないなら見なければいいのに
聴かなければいいのに
あぁ悲しいかな、足は勝手にソコへ向かってしまった。
夜中、呼び鈴が室内に響き渡る。
来客が来るような時間ではないため、刹那は不信に思いながらも画面を覗いた。
「なっ…」
相手はインターホンに縋り付くように身体を預けていたため顔は見えない。
だが刹那には顔を確認しなくてもわかる程深い仲の相手だった。
それこそどちらなのかもわかるくらいに。
「ライル、どうした」
「…刹那、悪い、こんな夜中に…」
「構わない。それより中に入れ、寒いだろう」
「ん…」
ライルをリビングに追いやって、裏を向いてしまっているライルの靴を整える。
上着も脱がず、鞄も置かず、座るでもなくただ入口付近に突っ立つライルの背を軽く押した。
そこで我に返ったようにビクリと肩を揺らす。
「っあ…」
「上着を。鞄もそこらに置け」
「あぁ、うん…」
雪のせいでしっとり湿ったコートを空調の側に掛けた。
スーツを脱ぎかけてまた停止してしまっているライルから無理矢理スーツを奪い取る。
スーツまで湿っていたことに軽く眉を寄せた。
「傘は」
「へ…?」
「夕方から降っていただろう、何故傘を持たずに来たんだ」
「……置いてきた…」
呟いた顔が苦痛に歪められたのを見て、傷に触れたのだと悟った刹那はそれ以上何も聞かない。
「風呂に入れ」
「…いいよ、悪ぃから」
「体調を崩された方が困る、お前の辛そうな顔は見たくない」
そっと触れた頬は驚く程冷えていた。
ライルは困ったように微笑んで、大人しくシャワールームに向かう。
それから刹那はライルの脱いだ物を洗濯機に放り込んだ。
クローゼットから自分が持ってる中で恐らく1番大きいだろうシャツを探し出し、スウェットとパンツとセットで脱衣所に置く。
そして30分程経った頃、ライルが髪を濡らしたままリビングに戻ってきた。
「…お前、髪を拭け」
「あぁー、うん。服サンキュな。パンツまで」
「……ズボンはやはり短かったか」
生地が足首より少し上で終わってしまっているのを見て、なんとも歯痒い気分になる。
「ホットミルクでいいか」
「ん、甘いのよろしく」
「了解した」
ミルクを温めながら盗み見ると、ライルは髪を乱暴に拭きながら唇を噛み締めている。
その柔らな唇に傷がつくのを刹那は嫌った。
「止めろ」
「へっ?」
「…切れる、噛むな」
「あ…タ、タバコ、吸っていい?」
「時化っていたぞ」
「……ぅーわ」
ライルはのけ反りソファーの背もたれに頭を預ける。
「できたぞ」
「サンキュ、あ、刹那」
「なんだ?」
「こっち、ココ」
ローテーブルを挟んで前に座ろうとした刹那を引き止め、自分の隣を叩く。
一瞬戸惑ったが、結局ソコに腰を下ろした。
暫く、お互いに無言のまま時間が過ぎる。
コトリと、カップを置いた音をキッカケにライルは口を開いた。
「あのさー刹那」
「あぁ」
「………兄さんがさ」
刹那は黙ってライルの言葉に耳を傾ける。
ライルがこれ程までに弱るには、兄であるニールが関わっていないはずがないから心の準備は出来ていた。
「…浮気、してんだ」
「…………は?」
心の準備は、出来ていたはずだった。
だがあまりの内容に思わず間の抜けた声が出る。
有り得ないからだ。
ニールがライル以外を見ることなど。
ニールは端から見ればそれは異常な程ライルを愛し、盲目なまでにライルだけを見ていた。
そのニールが、浮気?
「何故、」
「わかったかって?簡単だよ、仕事から帰ったら俺らの寝室でヤってやがった。一目瞭然だろ、現場押さえたんだし」
「まさか…」
「最悪だろ、しかも俺のベッドでだ!兄さんのじゃなくて、俺のベッドに女押さえ付けてあんあん喘がせてさぁ!」
唐突に声を荒げたライルをジッと見詰める。
「意味わかんねぇっ!帰るってメールも入れた!まるでタイミング測ったみてぇに!寝室の扉開けたままだし、信じらんねぇ!!くそったれ!!」
「…ライル、」
「っ…悪い、近所迷惑だよな」
「いや…喉を痛める、落ち着け」
「……ハハ、うん、落ち着く、大丈夫…」
冷えたミルクを飲み干し、泣きそうに顔を歪めた。
そっと、恐る恐るライルの身体が傾く。
促すように頭を抱いた。
抵抗もなく刹那の肩に頭が乗る。
「…アンタは、優しいよな」
「そうか…」
「優しい、優し過ぎるって…だから来たんだ、刹那んトコ」
「あぁ」
「…俺、やっと兄さんを信じられるようになってきたのに…」
ポロポロと零れ落ちる涙を、刹那は見ないフリをした。
「…女のが、いいのかなぁっ?やっぱり、俺なんて嫌なのかな?」
「違うと思う…何か、あるはずだ」
「そうかな…?あるかな?……ないだろ、恋人裏切る理由なんて、そうそうねーよ…」
「だが、ちゃんと話した方がいい。今後のためにも」
「帰りたくない」
「今日じゃなくてもいい」
「……泊めてくれるか?」
ポツリと呟かれた言葉に、頭を撫でてやることで答えた。
「……ありがと刹那」
「ニールには連絡を入れるか?」
「…性格悪いぞ、入れるワケないだろ」
「そうだな」
「……兄さんさ、俺以外には勃たないと思ってたんだけどな…」
唐突に始まったリアルな話に、刹那は少し眉を寄せる。
ライルはそんな刹那に気付かないまま、淡々と生々しい夜の話を続けた。
暫く話してやっと治まったのか、口をつぐむ。
「……眠いのか?」
「ん、少しな…疲れた。でも腹へり」
「………インスタントでいいか」
「サンキュー」
刹那はインスタントの食事を用意しながら、ニールのことを考えた。
ライルがぼやいていた通り、ライル以外にも欲を感じられることが信じられない。
自分が知っているニールはライルを裏切ることなど絶対にしない。
しかしライルが嘘を言っているとも思えない。
「食べたら寝ろ」
「ん、いただきまーす」
「風呂に行く、何かあったら声をかけてくれ」
「りょーかい」
シャワーを頭から被りながら、まだ思考は続いていた。
ニールの目的はなんなのか。
ぐるぐる考えていくうちに、刹那はふと思った。
ライルは、ニール以外とヤれるだろうか
「………そこで寝たら風邪を引くだろう」
リビングに戻ると、ソファーに横たわって寝息を立てているライルを見つけた。
亜麻色の頭をバシリと叩く。
「う、ん………ぁ?」
「ベッドに行くぞ」
「ん〜〜」
ライルを担いで、引きずるように寝室に向かった。
寝言のように足冷たいと抗議を漏らしたが、無視を決め込む。
「んぅっ」
刹那がライルを投げたことにより、鈍い音を立ててベッドに沈んだ。
布団を掛けてやろうと屈むと、翡翠色の瞳と視線が絡む。
「っ…」
「刹那は?」
「…なんだ?」
「刹那はどこで寝るんだ?」
「…リビングのソファーで」
「ハハ、風邪引くっつったのアンタじゃん」
薄く笑うと、白い腕が刹那に伸びていった。
まるでスローモーションのように、緩慢に腕が首に回る。
「………ここで、寝ろよ」
「ライル」
「ごめんな、嫌なら嫌って言ってくれ。こんなのバカげてる、俺はバカで愚かだ。兄さんに対する当て付けがしたいだけ。きっと後悔する。でも…」
ぐっと引き寄せられ、潰さないようにライルの横に手をついた。
頭を抱かれているため、その表情は伺えない。
「……浮気するなら、刹那がいいって思った」
耳元で零された言葉に、刹那は目を細める。
ゆっくりと腕が離れ、脇にパタリと落ちた。
刹那が逃げられるように、ライルは目をつぶる。
刹那はそっと、その綺麗に整った顔の、僅かに内出血してしまっている唇に
自身の唇を重ねた。
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暗雲漂うニルライ長編もどき!!!←
ニルライなのにいきなり刹那と始まります(笑)
そしてニールのことはライルの思い違いかと思いきやホントにヤってますので(ヒドイ)
設定の説明?妄想?しときます。スルーしても大丈夫!
ニルライは高校から離れ離れになり(ニールが出稼ぎに出たため)、20歳で再会しました。
ライルが入社した会社がニールの家の近くだったため、ニールの強引な誘いにより一緒に暮らすことに。
お互い本当は想いあっていたのに、中々告白できずに1年が経ちます。
その間に、ニールと一緒に働いていた刹那ともライルは仲良くなります。
我慢できなくなったニールから告白、ライルは恐る恐るながら受け入れます。
ラブラブな生活が始まって1年…二人の間に暗雲が漂い始めました…。
続きは刹ライH編!!