*ブラザーコンプレックス9*



*パラレル設定
*商社マンライル
*オリキャラ注意


許せる方のみど〜ぞ





久しぶりの低俗な接待に嫌気がさしていた。


新規契約を結ぼうとしている企業の接待に、後輩のお守り役として俺は参加して いる。
接待相手は大きくはないが将来見込みのある会社で、ウチの有望株の新人社員に そこの契約を取らせ、実績を積ませようという魂胆らしい。

しかし発展途上のちょい上ら辺の会社の人間というのは、どうにも天狗になって いる節が強く、苦手だった。

「おや、グラスが中々空かないようだね?」
「あぁ、すみません。お話に聞き入ってしまって…」
「ははははは!そうかそうか!」

お偉いさんが豪快に笑い、俺の肩を叩く。
近付いた距離のせいで、アルコールが強く香り胸やけがした。

それこそ新人の頃はクラブ等での接待ばかりだったが 最近は後輩の指導やクラウスの補佐なんかやっていたせいで、この低俗な雰囲気 は久しぶりだった。
ホステスをはべらかせ酒を浴びるように飲みながら、俺達に自社のことを偉そう に語るお偉いさん方。
後輩は新人らしく、必死で接待をしていた。

「おぉ、やっと空いたね。君、アレを!」

俺のグラスが空になったのを見遣り、お偉いさんのおっさんはボーイを呼び付け る。
この店は先方の指定で、贔屓にしている店らしく、ホステスを始め関係者の殆ど と顔見知りらしい。

持ってこられたカクテルを素直に受け取り、頭を下げた。

「ごちそうさまです」
「ぐいっと飲み干してくれたまえよ、ハハハハ!」
「ええ、それじゃ、いただきます」

多くはないソレを一気飲みし、おっさんを喜ばせる。
笑みを返して美味しかったと言えば、ますますおっさんは喜んだ。

それから数分も経たないうちに、もの凄い目眩がしてくる。
俺は一言入れて、ヨロヨロとトイレを目指した。

なんだ?吐き気?酔ったのか?

思考回路がうまく纏まらない。
頭に熱が溜まっていくような感覚に、焦りを覚えた。

この感覚は…どこかで…

顔を水で何度も洗って熱を無理矢理振り払う。
早く席に戻らなければ後輩が可哀相だし、俺のメンツが立たない。
だが身体は言うことを聞かず、荒くなる息と高まる体温を持て余し膝が震えた。

「は、あっ…は、なん…だ、これ…はぁ、はっ…」

やっとの思いでトイレを出ると、おっさんが心配そうな顔をして立っていた。

「大丈夫かね?」
「あ…え、えぇ、大丈夫です。少し酔ったみたいで」
「顔色があまりよくない。ああそうだ、この店の奥にね、休める場所があるのだ よ。連れていってやろう」
「え、あ…いえ、結構です」
「おい君!あの部屋の用意を」
「かしこまりました」
「あの、本当に大丈夫…」
「ディランディ君」
「っ!」

強引に肩を抱かれ、店内から見えない場所まで引きずられる。
そこで腰に回った腕に、頭が警鐘を鳴らした。

「なにをっ…!」
「なに、心配することはない。私が介抱してやるよ」
「っ、離して下さい」
「ツれないことを言わないでくれ。身体、辛いんだろう?」

至近距離でニタリと歪む顔を見せられ、やっと現状を把握する。
この不調は、恐らくクスリのせいだ。

「ふざけっ…離せ、よっ」
「大人しくしたまえ、契約を破棄にしたっていいんだぞ」
「なっ…んだ、とっ…このっ…」
「強気なところがまた好みだ。私はね、ノンケを喰うのが趣味でね。ディランデ ィ君、大人しくしていれば、酷い扱いはしないよ?」

背筋に寒気が走る。
全て仕組まれたことだった。
あのカクテルにはきっと媚薬の類が入っていて、店員達もグルだ。

冗談じゃない、こんなオヤジに…こんな有り得ない接待なんかさせられてたまる か!

「離せよ!!」
「貴様っ…大声を出すな!」
「嫌だ!離せこの野郎!っく…はなっ」

必死で腕を振り抵抗をすると、するどい痛みが頬に走った。
衝撃でよろけ、壁に肩をぶつける。
鼻息を荒くするオヤジを睨みつけた。

「大人しくしないお前が悪いんだぞ!」
「おいブタ。そいつから離れろ、よっ!」
「ぐげっ!」
「…ッ…?!」

ボカッ!!と 小気味よい音が目の前でした。
ふらりと倒れるオヤジを慌てて避ける。

「……は、はれ、るや?」

オヤジを容赦なく殴り飛ばした張本人
鋭い金の瞳を輝かせ、不機嫌そうに佇む 男は 兄の同僚の、ハレルヤ・ハプティズムだった。

「おぉ、よく俺だってわかったじゃねーか。つうか、大丈夫かよ」
「あ、あぁ…」
「おいっ…ふらついてんぞ、どうしたんだよ、何された?」
「…え、と…なんか、薬…盛られたみてぇ、で」
「薬…?ハン…やっぱりか。この店が営業法に引っ掛かってるってのはビンゴだ ったわけだ」
「えぃぎょ…ほ…」
「ああ、オメーは考えなくていいよ。おら、掴まれ」

肩を貸してもらい、引きずられるように裏口へ向かう。
触れ合う場所が熱くて痛い。
きっと薬の効果で敏感になっているせいだ。

「ライル?しっかりしろよ、病院に…」
「だ、めだ!」
「ァん?」
「っ…病院、やだ…。だっ、て…これ、多分…」
「………ははぁ…アレなお薬を盛られたってワケか?めんどくせぇことしてくれ るじゃねーか」
「…わ、るぃ…」
「オメーは悪くねぇだろ。アニキんとこ連れてきゃいいか?」
「っう………うぅー…」
「ハッ!何を今更恥ずかしがってんだぁ?笑えるぜ」
「……うっさい…クソッ…」
「うっさいー?なんなら今ここで俺様が楽にしてやってもいいんだぜ?」
「バッ…ふ、ふざけんなっ」
「ふざけてねーんだけどなぁ」
「ひあっ?!」

腰に回されていた腕が、悪戯に尻を撫でる。
思わず甲高い声が上がってしまった。

「〜〜ッッッ!」
「…あー…なんか、悪かった…冗談だよ冗談、結構キツイ薬なんだな」
「〜…も、お前黙れよ…」

羞恥のあまり涙ぐむ。
涙を見られないように俯いた。

「ハレルヤ!中の様子は…ん?そいつは…」
「ロックオンの弟だよ。俺はコイツ届けてくる。ああ、この店は当たりだ。応援 呼んでさっさとヤッちまえ」
「了解だ」
「あっ、あの、ちょっと…」
「ん?」
「中に、俺の後輩がいるんだ。なんも知らないし関係ないから…助けてやって、 くれ」
「おうさ、任せろ」

どこのテーブルかと、簡単に後輩の特徴を伝えてから、俺はハレルヤのバイクに 乗せられた。

「しっかりつかまってられるか?」
「む、りかも…」
「チッ、おいラッセ!こいつと俺を縛れ」
「りょーかい」

ハレルヤの背中にへばりつき、落ちないようにしっかりと腹部と胸部をロープで 縛られる。
なんとも不思議な状態になったが、文句を言えるはずもなく。

「行くぜ、少し我慢してろよ!」
「ああ…たのむ…」

風を切る感触さえ熱く痛み、背筋を怖いくらいの妖しい感覚が走り抜けた。

「うっし、着いたぞ。おいライル、大丈夫か?」
「うー…」
「アイツは帰ってきてんな…よい、しょっと。おい、歩け」
「わ、ぁた…ンッ」
「…ああああたくっ!あのブタ焼きブタにしてやる」

ハレルヤが毒づくと、俺の身体がいきなり宙に浮いた。

「うわぁっ?!」
「暴れんな!首にしがみつけ、重てぇんだよ」

横抱きにされている。
その事実に泣きそうになりがらも、ハレルヤの首にしがみついた。

「おい!ニヒル野郎!!ドア開けやがれ!」

両腕が使えないから、ドアをガンガン蹴るハレルヤはチンピラそのものだった。
ご近所に気付かれませんように
そんなことを祈りながら自身の熱と戦う。

「なんだよ!うるせーな!!」

これまたチンピラのような風体で登場した我が兄弟。
ハレルヤは勢いよく開けられたドアという名の凶器から、サッと身を引いて避け た。

そのままだったら確実に俺にブチ当たっていたであろうドアに恐怖を覚える。

「っぶねーんだよ、ボケ」
「に…兄さん…」
「あ…?あああぁあ?!ライル?!ちょおまっ!ハレルヤこの野郎俺のライルに なにしてんだ!!」
「うっせーよボケ」

ハレルヤは兄さんを顎で促し家に踏み入れた。

「ん」
「え?」
「これだよこれ、お届けモンだ」
「おわぁ!」
「ぎゃあ!」

躊躇なく離された両腕。
慌ててハレルヤにしがみつこうとするも、力の入らない腕は持ち上がってくれな かった。

間一髪で兄さんは俺をキャッチし、思いきり両膝を床にぶつける。
悶絶しながらもしっかりと俺を抱きしめる兄に嬉しくなった。

「にいさ…」
「ッッッ…〜ッ、い、てぇっ…!ハレルヤ!!あっぶねーだろ!おい!」
「確かに届けたぜ?後はよろしくな」
「はぁ?なんなんだ?お前今日違反店の摘発に行ってんじゃなかったか?」
「事情はそこでぷるぷる震えてる弟クンに聞けよ」
「ハ、ハレルヤ…」
「あー?」
「さんきゅ…」
「…もうあんなのに捕まんなよ」
「よくわかんねーけど、世話かけたな!サンキューハレルヤ!」
「ハッ…」

悪そうな笑みを残して、ハレルヤは家を出る。
バタンとドアが閉まると、兄がおもむろに立ち上がった。

「よっこらせ!なぁライル、どうしたんだお前?カバンは?つか、やけに体温高 くないか?」

横抱きにされたままで顔を覗き込まれると バクンと心臓が高鳴った。

「まっ…待った…!」
「ん?」
「ッッ、あっ…にいさんっ…」
「ラ、ライル?」

見開いた兄の瞳の中に、だらしない顔をした俺が映る。
もう既に反応をした身体をこれ以上ごまかす気にはなれず、噛み付くようにキス をした。



「シたい、兄さん…!」

















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ブラコンシリーズ第9弾!

ブラコンシリーズのライルはやたらと不幸体質ですな…^^;

なんかの使用も何度されてるか(笑)
このシリーズのライルは結構積極的なとこが多いみたいです。
なんでだろう…兄さんがヘタレてるからかな!!

以前から絡めてみたいと思ってたハレルヤとも絡められて満足です!!

そして次回はエロに続きます(笑)



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