拍手お礼SS ハレ+ライ *初対面*




「お、アレルヤ」

たまたま気分転換にと訪れた展望室に、見知った後ろ姿を見つけ声をかける。

「…おい?アレルヤ」

しかし完璧に無視され、不審に思いその肩に手を乗せた。
途端に振り払われた自身の手と振り払った当人を交互に見遣る。

「……あ?」
「うるせぇんだよ、俺ぁアレルヤじゃねぇ」
「は?どうしたんだお前?」
「うるせぇっつってんだろ」
「…おいおい、擬似人格の練習中か?それ、似合わないぜ」

ライルは肩を竦め笑ってみせた。
するとアレルヤは馬鹿にしたような笑みを浮かべ、口を開く。

「そういやてめぇとは初対面か?」
「なに言ってんだ…?」
「俺はハレルヤ様だ、こんな甘ちゃんのタコと一緒にすんじゃねぇよ」
「……ちょ、待て。意味がわからん」

目の前の人物は、確かにライルの知るアレルヤで
しかし本人はアレルヤではなくハレルヤだと言う。

ライルは混乱した頭を整理しようと尻ポケットに入った煙草に手を伸ばした。
僅かにひしゃげた箱を引っ張り出し、同じくひしゃげた煙草を一本取り出す。

「おっ、イイモン持ってんな」
「あぁ?」
「一本寄越せよ」
「……ハレルヤ、だっけ?アンタなんなんだ?」

ハレルヤの手の平に煙草を一本乗せてやる。
自身のくわえた煙草に火を点け、煙を吸い込んだ。

「あのタコの、第二人格…なんて呼ばれてんなぁ」
「だいに…」

復唱しかけて、目の前に迫った金の瞳に声を失う。
ハレルヤはライルの煙草から火種を頂戴して顔を離した。

「……はぁー、久しぶりだ」
「…………で、第二人格、だっけか?」
「おう、超人機関にいたことくらいは知ってるよな?」
「あぁ、人革連の研究施設だろう」

あまりにも雰囲気の変わった知人にライルはいまだ慣れず、煙を吸い込んでは後ろ頭を掻く。

「脳ミソをな、ちょいと弄られて、俺様の人格が生まれたんだよ」
「……そうか」

その事実にライルは嫌なモノを感じ、目を伏せた。
その様子を見てハレルヤは鼻を鳴らして笑う。

「やっぱツラは同じでも中身はちげぇなぁ。俺とお前、似てるかもな」
「は?なんだそれ」
「お前、ビックリする位先代に似てるぜ。幽霊みてぇだ」
「…知るかよ、俺はあの人と十年以上会ってない」
「ある意味奇跡だな。いや…むしろ、必然か?」
「どういう意味だ」

ハレルヤは今にも落ちそうな灰を指差しライルに何かを要求する。
気付いたライルはポケットから携帯灰皿を出し、嫌そうにハレルヤに差し出した。

「あの野郎、休暇のたびに下に降りて……何してたんだかねぇ」
「…ハッキリ言えよ」
「……ハハッ、もう答えは出てんじゃねぇか?」

ライルは盛大に舌打ちし、まだ長い煙草を灰皿に押し込んだ。
背を向けその場を去ろうと一歩踏み出す。
当初の目的の気分転換にはならず、どこかもやもやとした気分になった。

「俺とお前が似てるってのは、外見は全く同じくせに、人格は全く違うってことだぜ」

背後から掛けられた声に、ライルは半身振り返り、口角を吊り上げ言った。

「当たり前だろう。俺もお前も、個人、だからな」

その言葉に、ハレルヤは目を僅かに見開く。

「じゃあな、ハレルヤ」

ドアの向こうに消えたライルに、ハレルヤは抑え切れない笑みを零した。

「個人、ねぇ…お前は確かにそうだろうが、俺はそうなのか?」

ガラスに映る自身を見詰めながら、胸の奥にもう一人の自分を確かに感じる。
自分は肉体を持っていない、だから個人として確立はしていない。
でも、ライルはハレルヤを個人と認めた。

「……そろそろ寝なきゃか」

空間に漂うGN粒子が減って来ていることに気付き、ハレルヤは自身の手の平に短くなった煙草を押し付け踵を返した。












「あ、ロックオン、これから食事?」

声を掛けてきた相手を数秒見詰め、ライルは肩を竦める。

「おうアレルヤ、アンタもかい?」
「僕もなんだ、一緒に行こう。……あ、そうだ。あの…変なコト聞いて悪いんだけど、君僕の部屋に来た?」
「ん?いや行ってないぜ」
「…そう、だよね…すまない。僕の部屋に煙草があったから…」
「へぇ?不思議なこともあるもんだな」
「……うん、そうだね」

釈然としない、といったアレルヤの肩をポンと叩き

「ま、またくれてやるよ」
「え?」

ライルは口パクだけで呟いた。

『ハレルヤ』









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拍手ありがとうございました!

ちょっと初心?に帰ってみました!(笑)原作ベース的な意味で^^;

ハレ+ライって実は大好物なんです。
×な関係でも美味しくいただけますが!私は悪友みたいな+の関係が好き!!
なんかお互いに似てるなぁって思ってるけど、 お互いに絶対に手に入らないものを持ってる気がして
中々踏み込んだ関係にはなれない二人。

でも気があうので仲良し!

ハレライ可愛いです^^





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