拍手お礼SS  ニルライ *Cherry*



夕飯の買い物に行ったスーパーで


たくさんの赤い実を見付けた。

たまたま目に入ったその赤い実は、さくらんぼ。

みずみずしくとても美味しそうで、俺は思わず手に取っていた。







「ただいまぁ」
「おう、お帰りー」

会社から帰ってきたライルの後をついて、部屋に向かう。
机に鞄を置いたのを確認し後ろから抱き着いた。

「んーっ、ライル、たばこ吸い過ぎだ!」
「それが俺の匂いだよ」
「そりゃ悪くない!けどやっぱ身体に悪い」
「…今日はイライラすることがあってさ……兄さん」
「ん」

身体を離し、振り向いたライルに向けて両手を広げる。
怖ず怖ずと肩に頭を預けてきたライルを、広げていた腕で捕獲した。

「……兄さんは、シチューの匂い」
「今日は芋シチューだぜ」
「……たまには違うシチューにしろよな…」
「例えば?」
「………うーん、魚、とか」
「え〜、それ、刹那が言ってたヤツか?」
「ん、食べてみたい」
「むー」

強く抱きしめながら、柔らかい癖毛にほお擦りをする。
後一分間もこうして引っ付いていれば、俺とライルは同じ匂いになるはずだ。





「腹、減った」
「了解だ!着替えちゃいな、用意しとくぜ」
「ん」



キッチンに戻り、シチューを温めなおす。

明日刹那に魚シチューのレシピを聞く必要が出来た。



冷やしておいたサラダを冷蔵庫から取り出す時、冷蔵庫の片隅にあるさくらんぼを見て頬が緩む。

食後のデザートにこいつを出したら、きっとライルは喜ぶだろうな。








「ごちそーさま」
「お粗末さん」
「あ、なぁ兄さん、今度の日曜はどっか行かないか?」
「ん?いいぜ、どこ行こうか」
「こないだテレビでやってたあそこ、あそこがいい」
「あー、あそこなぁ」
「「隣駅に出来たデパート」」

揃った声に、お互いに顔を見合わせて笑った。

「ハハ、あれそれこれでわかるなんて、熟年夫婦みたいだな」
「言えてる。でも俺ら双子だから、熟年夫婦より凄いぜ?」
「テレパシー使えちゃう?」
「使えそう!」

また二人で大笑いして、ひとしきり笑ってから俺は思い出す。

「そうだ、今日はデザートあるんだぜ」
「へぇ?」

キッチンに行くついでに食器を片して、冷蔵庫の中の可愛いアイツを取り出した。

「じゃーーん」
「……さくらんぼ!」
「おう!久しぶりだろ?」
「おー、すげー久しぶり!何年ぶりだろ、高校ん時が最後かも」
「そんなにか」
「多分」

嬉々として目の前に置かれたさくらんぼに手を伸ばすライルを、やんわりと止める。

「なに?」
「食べさせたい」
「っ……え〜〜〜〜」
「いいからいいから、ほれ、アーン」
「……変態」
「変態で結構」
「……あー…」

白い頬がほんのりと赤くなっているのが可愛い。

お兄ちゃんはさくらんぼよりお前を食べちゃいたいよ。

「ん…あま」
「美味しい?」
「おいひぃ」
「良かった!」

ライルの口元に指を持っていくと、思惑が通じたのか大人しく口を開く。
赤い舌の上に乗っている小さな種を指先で摘んだ。

「はい」
「ん」

さくらんぼを口に運び、種を取る。
暫くそれを繰り返していたが、ライルはふいに首を振った。

「もーいいよ兄さん、自分で食べるから」
「なんでだよ、まだまだあんぞ?」
「…も、恥ずかしいんだって」
「ん〜…わかった。あ、じゃあ、ライル、ん」

さくらんぼが二つついている茎を持って、片方を口に含む。
ぷら、と揺らしてみせて微笑んだ。

「ま、さか…それを食べろと?」
「ん!」
「……言葉も出ないよ、兄さん」
「これ双子のさくらんぼだぞ、ほれ」

顔をしかめ渋るが、ライルは溜息とともに身を乗り出した。
舌先でさくらんぼに触れ、咥内に招く。

間近で可愛い可愛いその顔を堪能した。

「ん、」
「んー」

同時に引っ張り、茎だけがテーブルに落ちる。
それを合図に、俺はライルの後頭部を捕まえた。

「んっん!!」

さくらんぼを避けながら咥内を蹂躙する。
唾液を絡めて、舌を吸って、上顎を舐めて

溢れた唾液が顎を伝い、唇を離した。

「う、う…兄さんの、アホ…」
「ふふ、今お前の口ん中にあるさくらんぼ、ホントは俺のだぜ?」
「へ?」
「こーかん、したのさ」
「……また、アンタって人は…」
「ライルのさくらんぼ美味しい」
「…生暖かくてちょっと気持ち悪いよ」
「ははっ、そう言うな」

真っ赤な顔と、涙ぐんだ瞳はやけに色っぽい。
再びそっとキスをしようとすると

「狙い撃つぜ!」
「あたっ!」

プッとライルの口から飛び出てきたさくらんぼの種が、俺のでこに命中した。

「ひでぇっライル!」
「うるせぇ、盛んな!」




素直じゃないとこも可愛いんだよ!!











「にいひゃんにいひゃん、でひた」
「おー、すげーすげー」
「ふふん、俺の方がキス上手いってことだな!」
「へぇ?俺も出来たぜ?」
「なっ……それはっ…一本の茎に二つも結べてるし!!」
「俺のがキス上手いなぁ?」
「言ってろ!」




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拍手ありがとうございました!

ひたすらいちゃこいてるニルライでした!!!
ああもうニールとライルを幸せにしたい!!
むぎゅって抱きつかせて二人まとめてピンクのリボンでぐるぐる縛って蜂蜜風呂に放り込みたい!!!

みなさんご存知かしら、知ってるよね。
さくらんぼの茎を咥内で片結びできる人ってキスが上手いっての。
兄さんはなんとびっくり、一本から2個も片結びできましたとさ^^

さくらんぼを食べてて妄想した代物でした。
双子のさくらんぼってなんであんなに可愛いフォルムをしてるのかしら
たまらないわ!



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