拍手お礼SS  ニルライ *キャンディー*




コロコロ

コロコロ

口の中で転がる甘い飴玉。

甘い香りに誘われて、その唇に口づけてしまうのは仕方ないだろう。

「おいおい、結局するんじゃねーか」

呆れたように微笑むライルに、再度唇を寄せて腰を抱き寄せる。

「仕方ねぇだろ?うまそうなお前が悪い」
「そうやって俺のせいにする」
「ぉわっ」

咎めるように鼻先に噛み付かれ、思わず情けない声を上げた。

「キス、暫くおあずけすっか?」
「そっ、それは勘弁!耐えらんねぇ!」
「じゃあ、ちゃんと自重しろよ」
「うぅ…」

キスするたびに咥内に広がる煙草の苦味が嫌で、
煙草を取り出すのを見付けてはキスを仕掛け、吸わせなくした。
煙草を吸おうと思うたびにキスをされ、高確率でそのまま致してしまっては
ライルの機嫌が悪くなるのは時間の問題だった。

喧嘩しないためにと考えたのはライルの禁煙。
もちろんライルは嫌がったが、健康のためにもと必死にお願いした甲斐あって、
現在禁煙中だ。
俺には、キスを頻繁にしないことという約束があるが…。


コロコロ

口寂しいからとライルが二日目から舐めだした甘い飴玉。

コロコロ、コロコロ

煙草の煙の代わりに甘い香りが漂う室内と、小さく動くライルの唇。

あぁ、ダメだ。

「ん、…ん、ぅ、コラ」
「ダメだ、俺、ちょうちょになった気分」

甘い蜜に惹き寄せられ、思わずそこに留まってしまうちょうちょ。

「たく…堪え性のない人だな」
「ライルがうまそうなのが悪いんだ」
「またそんなこと言う。煙草吸ってた時よりキスが増えてちゃ、約束破りだろ」
「…もういいよ、禁煙しなくて。飴舐めてるお前に欲情しっぱなしでヤバイから」
「ハハ、変態」
「お前に言われたくねぇな」

キスをして咥内の飴玉をさらう。
ライルの舌と絡めて一緒にその甘味を味わって、
飴玉が小さな薄い楕円になった頃漸く唇を離した。

「ふはぁっ…は、はぁ、は…ちょ、ハッ…酸欠になるっ…」
「ごちそーさん」
「は…ふ…余裕なのがムカツク。やっぱ暫くキス禁止な」
「ちょ?!勘弁してくれよ!」
「だめ、反省してろ」
「ライルぅ…」

ライルは喜々としてサイドテーブルに置かれたままの煙草を取り、咥え、
火を付けてその不健康な煙を吸い込む。
満足げな笑みを湛え、煙りを吐き出す様を見て思い至ったことが一つ。


煙草を吸えて、キスも禁止できて…


「…まさか、計画通り、なんてことはないだろうな…」
「まさか。被害妄想も大概にしろよ、兄さん」

ふぅー、と吹き掛けられた煙草の煙には

甘い香りも混ざっていた。









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拍手ありがとうございました!

ライルは頭イイと思います。
兄さんは最初からライルを疑うことしないのでライルの前ではバカっぽいです。
でも兄さんも策士な印象。
残酷な嘘を平気でつきそうなイメージ(コラ)

飴舐めてる人って可愛いよねっていう!^^




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