拍手お礼SS  ニルライ *冬*



「兄さん」
「んー?」

てくてくと寄ってきたライルが何をするかと見守っていれば、おもむろに向かい合うように膝の上に座った。

「………え」
「寒ぃ」
「ららららららいる?!」
「喧しい」
「んんー?!」

黙れとばかりに両頬を固定され重なる唇。
暫く目を白黒させ驚いたが、気を取り直しキスに応える。
深く吸い付いてくるくせに、こちらから舌を差し入れようとすれば軽く舌先を噛まれそれ以上の侵入を拒んだ。

「ん、ん…ふっ…ライ、ルっ…!えっと…どうしたんだ?」
「ふは……寒い」
「さむ…もう一枚着たらどうだ?靴下もはいて…あ、ジンジャーティー作ってやろうか」
「むう」

両頬を捕らえていたライルの指先に力が篭り左右に引かれる。
鈍い痛みに呻き抗議の声を上げれば、今度はパンッと軽く両頬を叩かれる。

「いだい!!なにすんだよライル!」
「アンタなんにもわかってねーな。ほんとにそれで女にモテてんの?」
「なっ…モテてませんよ」
「嘘つき。モテモテのくせに」

そう言い俯いてしまったライルの表情は伺えない。
更には首にしがみつきピッタリと身体を密着させてしまったため、表情から得られる情報は皆無だ。

「…ライル?」
「…寒いから、あっためて、って言ってんの」
「……………ッッ」

なにこれカワイイ。

俺は衝動に任せライルの身体を抱きしめる。

「なに、どしたのお前っ…めちゃくちゃ可愛いんですけど?!」
「…兄さんが俺のマフラー女にやった。信じらんねー」
「マフラー?………え、あ!!おまっ…見てたのか?!」
「……死んじまえクソ兄貴」
「ごめっ…違うんだ、あれはホント貸しただけだから…」
「……バカ」

外での仕事帰り、同僚のクリスが寒い寒いと言うからその場凌ぎで貸しただけ。
ライルからもらったマフラーをそう簡単にやれるものか。
その日彼女は風邪気味で、本当に辛そうに肩を抱く姿を見ていたら放っておくことなどできなかった。
明日には返してもらえるからと貸したのだが、まさかその様子をライルが見ていたなんて。

説明というか言い訳というか、ライルは黙って聞いてくれた。

「…ごめん…軽い気持ちで手放したわけじゃないんだ、本当だぞ?」
「………ごめん」
「ん?」
「意地悪言ってごめん…。わかってたけどさ…なんか目の当たりにしたら悲しくなって…」
「…ライルが謝ることはないよ。俺が悪いんだからな。ほらライル、顔見せて」
「うぅ…」

なんとか身体を引き離しライルの両頬を捕らえ、顔を覗き込む。
潤んだ瞳と桜色の頬に思わず破顔した。

「もぉお前可愛過ぎ。愛してるよライル。お前だけだ、世界で一番、ライルが好き」
「…兄さん…あっためてよ」
「りょーかい。俺の可愛い恋人」

そっと唇を重ね、今度は拒まれなかった舌を絡める。
腰を撫でてお望み通り体温を上げてやれば、ライルは満足そうに微笑んだ。




「アンタさ、予備マフラー持ち歩けば?」
「えぇー…」
「俺のマフラー、もう誰にも貸さないで」
「…わかったよ。もう誰にも貸さないし触らせない。約束する。信じてくれる?」

ライルはにやりと悪戯っぽく笑うと、俺の首に腕を絡め耳元に囁いた。

「もっと熱くしてくれたら信じてやるよ」
「…上等」






なんて可愛い俺の恋人。
人肌恋しい季節は俺に味方したようです。







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拍手ありがとうございました!

兄さんの誰にでも優しい態度が気に食わない女々しいライルも可愛いと思います!
ちょっと暴力的なライルがイイのです^^

もう人肌恋しくてむぎゅむぎゅくっついてればいいと思いますニルライ


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