*二人きり*
*高校生パラレル設定
許せる方のみど〜ぞ
「お帰り、ライル」
最後の記憶にあるのは兄のもの凄くイイ笑顔だ。
「…んぅ…う?」
目が覚めたのは柔らかなベッドの上。
やたら身体が怠いから目だけで周囲を見回してみれば、ここは兄の部屋だった。
双子だからかインテリアは全く同じだが、読書が趣味の兄の部屋には二つ本棚がある。
「…なん、で…昨日俺どうしたっけ…。てか今何時…学校…」
のそりと起き上がれば、耳につく金属の擦れる音に硬直した。
恐る恐る下を向くと、鈍色の鎖が白い毛布の上を這っている。
鎖の出所は自身の首につけられたモノから。
「…くび、わ…?は?なにこれうそっ」
一気に血の気が失せ、その長い鎖を手繰り寄せる。
ドアの向こうまである鎖がジャラジャラと音を立てながら俺の手元に集まってきた。
「お、っと、と、と。ラーイル?おはよ!ハッピーバースデイ!」
ドアから覗いたのは、最後の記憶にある兄の笑顔。
「……にい、さん…」
その兄の首には、真っ赤な首輪と鎖が下がっていた。
「信じらんねぇ…」
腹が立っていても空腹は感じるわけで。
兄の用意した朝食を乱暴に口に放り込む。
「まあまあそう怒るなって」
「アンタ頭おかしいだろ知ってたけど!」
「ライルー、俺言ってもらってねぇぞ」
「なにを」
「ハッピーバースデー」
「……祝う気持ちにならねぇ」
「酷いなっ」
「あのなぁ、目ぇ覚めたら首輪ついてたなんて笑えないからな」
「そうかぁ?」
「そうだよっ!大体学校どうしたんだよ?」
「二人とも熱出したって電話しといたよ」
「普通にズル休み…」
「誕生日くらい、二人きりでいたって罰は当たらないさ」
そう、本日は3月3日。
俺達の誕生日だ。
兄はたまにとんでもないことを仕出かすが、特別な日は特にそれが顕著になる。
「俺をお前にプレゼント。お前を俺にプレゼント。素敵だろ?」
そう言われた時に感じた兄との溝はもの凄く深い。
「はぁ…。プレゼント、今日帰りに買おうと思ってたのに」
「いいって、お前さえいてくれればさ」
「…ケーキとか、ご馳走も楽しみにしてたのに」
「それなら問題ないぞ?昨日のうちに用意しといた!」
「あのクロロホルムもか」
「あれは去年……あはは」
なんとなく予想はついていた。
兄がこんな手段に出たのは、去年の誕生日を二人きりで過ごせなかったからだ。
わいわいとやってきた友人達に深夜まで祝われ、騒ぎ疲れた俺達は泥のように寝た。
以前から、二人きりで過ごしたい甘い夜を過ごしたいとほざいていた兄には、去年の誕生日は多少なりとも不服だったらしい。
だったら初めから皆に断りを入れておいて、俺にも二人きりで過ごそうと言えば良かったんだ。
「なんでアンタはいつもぶっ飛んじゃうんだろうな?」
「んー?なんだそりゃ?」
「…まぁ、いいけどさ」
嫌なわけではないから。
異常だとわかっていても、兄から受ける独占は心地良いもので。
兄と自分を繋ぐ鎖を指先でなぞり、思わず微笑んだ。
携帯の電源は切り、家電も留守電設定にし、誰にも干渉されぬ空間を作りあげる。
引っ付き合いたまにうとうとして、腹が減れば菓子をつまみ、昼になれば簡単な昼食を二人で作り、夜までをこれでもかと怠惰に過ごした。
「はぁ…一日で何`か太った気ぃする」
「夜に運動すりゃ大丈夫さ」
「……まぁ、ね。しないだろうとは思わなかったけどね…」
兄のあっけらかんとした宣言に頬を染めて俯く。
目の前には、ケーキとご馳走と兄の幸せそうな笑顔。
これでいいんだな、と思ってしまうのは仕方のないことだろう。
「さぁ、せーので蝋燭消すぞ?」
「あぁ」
「せぇーのっ!」
暗闇でも兄が奏でる鎖の音で居場所がわかるのは、ちょっと嬉しい気がした。
「な、なぁ兄さん…首輪、もういい加減外さないか?」
「なんで?」
「なんでって…」
ベッドの上で向かい合い、首を傾げる兄に僅かに苛立つ。
首輪と鎖で繋がったままのシャワーは百歩譲って許してやったが、流石にこれは抵抗がある。
「………邪魔だろ、絡まるかもだし」
「大歓迎だな」
「…アンタって人は…」
「たまにはいいだろ?エロイぜ、裸に首輪」
「バッ…」
言うや否やベッドに押し倒され覆い被さってきた兄に唇を奪われた。
いつもは上下スウェットだが、鎖つき首輪があるため替わりに着ていたシャツを脱がされる。
「う、」
「エロイ、もうたまんねぇ」
あらわにされた胸に兄が舌を這わせ、冷たい鎖が直に肌に触れて身体が跳ねた。
「つめたっ…」
「ん?」
「く、鎖冷てぇ!」
「お、悪い悪い。大丈夫だ、気にしてらんなくしてやるよ」
「ヒッ、ん!」
ヂャラリ、と鎖が音を立てる。
舌先で乳首を突き、片手でもう片方の乳首をつまんだ。
それだけでもうたまらなくなって、もじもじと膝を合わせたくなる。
「こら」
「んぅっ」
「足閉じんなよ」
しっかりと足の間に居座られてしまい、恥ずかしくてももどかしくても膝を合わせることができなくなった。
兄はニヤリと笑い、悪戯に内股を撫でる。
「はっ、あ!」
「ライル、愛してる」
「あ、あ、あ…にいさっ…俺、もっ…あ、や…んんっ」
焦らすように肝心なところには触れてくれない。
たまに震える先端を突いてくる指先が憎たらしくなってきた。
無意識に揺れてしまう腰を兄が笑うから、羞恥心も募って目が回る。
「やだっ、も、兄さん!」
「んー?なんだ?」
「意地悪すんなよっ」
「してないしてない可愛がってます」
「性格悪ぃ!」
目の前でふわふわ動く栗色の毛を鷲掴み引っ張った。
兄は困ったように笑って、震えるソコを優しく包み込む。
唐突な刺激に手が緩み、すかさず兄が指を絡めてしっかりと握った。
「ラーイル」
「ふうっ、ん…ン」
「ちゃんと触って欲しかったんだよな?」
「ん、ん」
「じゃあ、ちゃんと言って?」
「は、うぁ…え?」
「兄さん、触って、って言ってくれよ」
「ッ…うう、…」
兄は外では面倒見の良い好青年で通っているが、俺の前ではわりと意地悪な性格をしている。
「ほら、ライル?俺まだおめでとう、も言ってもらってないんだけどな?」
「………に、いさん…」
「ん?」
「…わ、て…ッ触ってよ!ちゃんと!もっと奥までっ…!」
「ッ…!」
目の前の兄が固まり瞬きを繰り返す。
嵐のような愛撫が止み、俺は熱を持て余し思わず腰を揺らした。
「にいさん…」
「あ、あぁ悪い!いやあの…なんか要求より上の言葉が貰えてちと驚いてさ…」
「ん、はぁっ…も、なんでもいいから早くッ」
視界に入った鎖を引っ張り兄を引き寄せ、深く口付ける。
舌を絡め夢中になっていると、下半身に感じた冷たい感触に一瞬戸惑ったが、そ れが何だかすぐにわかり緊張を解いた。
兄の指がゆっくりと濡れた後孔を撫でる。
「フ、ん、んっ」
冷たかったローションは熱を帯び始め指の動きをスムーズにし、指がやにわに穴の中に滑り込んだ。
「うあっっ!」
「奥まで、だよな」
「あ、あっ、ンッ!はふっ」
「気持ちよさそーにヒクついちゃって…」
舌なめずりをする顔がやたらエロくて、中が切なく蠢いたのがわかる。
もっと欲しくてたまらない。
「にいさん、にいさんっ…」
「あぁ、ライル」
「は、あ、うぁ、あ、ひ、んっン、もっと…」
「なにが欲しい?」
「にぃさん、がっ、あぁっ…ほしっ…!ン、にいさ、ぷれ、れんと、だろっ」
「かーわいい」
いつの間にか三本に増えていた指が一気に引き抜かれ、代わりに熱い塊が押し当てられた。
「HAPPY BIRTHDAY」
「あ…う、ん…にーる、はっぴぃ、ばーすでぃ。プレゼントは、おれ、だよな? 」
「そう、いただきます」
「うあ、あっ、あ…」
チャリチャリと鎖が鳴り、兄がゆっくりと入ってくるのがわかる。
気持ちが満たされていく。
「にいる、う、んあっ」
「はぁっ…全部、入った」
「ん、まだうごくなよ…」
「辛いか?」
「んぅん」
心配そうに顔を寄せた兄に微笑み、鎖をつまみ上げ兄の手首と自分の手首に巻き付ける。
冷たい鎖がほてった身体に心地良い。
鎖で緩くだが拘束された手と手、指をしっかり絡めた。
「もうちょっと、ニールを感じてたい」
「…あぁ、そうだな。ハハ、無骨なモンで繋いじゃって」
「いいだろ?別に」
「あぁいいよ。俺にはちゃんと見えてるからな、赤い糸が」
「っ…キザ」
額に、瞼に、頬に、耳に、鼻先に、唇に、首筋に、優しいキスが全身に降り注ぐ。
小さな快楽が甘く脳を痺れさせた。
緩やかに動く腰に足を絡めて誘う。
「ん、あ…」
「もう、満足か?」
「ん、次は、ニールを刻み付けてよ」
「…誕生日万歳だな、ライルが可愛い」
「なんだそれ、いつもは可愛くないってのか」
「いつも可愛いよ」
「あ、あぁあっっ!いき、なりっ、ひあ!!」
甘い雰囲気が一変し、お互いを喰い潰すような激情に任せ身体が動く。
いつもはしない鎖の音が興奮を煽り、ますます激しくなる律動にベッドが悲鳴を上げた。
「んああ!あ、あ、あ、っん、ああっにい、にーるっ、うあ、あ!」
「はぁっ、くッ」
「かは、は、あッ―!!」
ニールが強く肩に噛み付く。
ニールが限界に近い時の癖だと気付いたのはつい最近で、皮膚に歯が食い込むのを感じると俺自身も限界を察した。
「あ、あぁっ、にーる…んんんッ〜〜っ!!!」
「っ…ふ、はっ…は、ぁ」
予想通り胎内で爆ぜた熱が最奥を満たしていく。
ポタポタと胸に落ちる兄の汗に我に返った。
「…あ…」
「お疲れさん、ライル」
「ん、兄さんも」
「もう少し、中にいてもいいか?」
「あぁ」
ゆっくりと抱き起こされ、兄の上に座り込む。
中が擦れて少し快感が呼び起こされたが、ため息を吐いてやり過ごした。
向かい合ってキスをする。
「ん、ん…」
「らいる…ずっと一緒にいよう、ずっと」
「あぁ、もちろん」
首と手首が鎖で繋がれ、身体の一部で繋がり、暖かい兄の腕の中でまどろむ。
それはまるで、生まれる前の二人を彷彿とさせた。
3月3日、二人だけの時間。
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プレイにネタが尽きてきた!(爆)
とりあえずおめでとうニルライ!^^
とにかくイチャイチャさせたろうとね…
最近はイチャイチャラブラブブームです(笑)
多分この二人は4日も休みますね。
夕方に刹那達に乗り込まれて二人きりの時間は終了です^^
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