*年下の恋人*



*パラレル設定
*高校教師ライル、生徒刹那


許せる方のみど〜ぞ





ガタリと棚が揺れた。

棚に並べられた埃まみれのホルマリン漬けのビンに気を取られていると、
すぐさま壁に身体を押さえ付けられて両腕を背中で固定されてしまう。

「ちょ、刹那っ」
「静かにしろ、授業中だ」
「わかってんなら離せよっ」
「我慢がきかない。ヤらせてくれ」
「ふっ…ざけ、うッ?!」

後ろからうなじを舐められ身体が震えた。
耳の中に熱くぬめった舌が侵入してくる。

「うぅ、み、みは…やめろよぉ…」
「その気になってくれたか?先生」

耳元で囁かれた呼称に、心臓が大きく跳ねるのを感じた。

そうだ、俺は刹那の教師だ。
しかも刹那は生徒で。
化学教師の俺の管轄であるこの資料室で、こんなコトをするわけには…

「だ、駄目だ、刹那」
「アンタの味を教えたのは、アンタだろう」
「ッ…だからって…こういうトコでスんのはっ」
「責任をとれ、先生」

刹那は、俺が先生と呼ばれることに弱いのを知っている。
この短期間で俺の身体をぐずぐずに溶かし、弱みまで握りやがった。

末恐ろしいガキだ。

「か、鍵は…かけたのかよ…?」

降参の意を込めてそう問い掛けると、背後で刹那が微笑む気配がする。
今更ながら、とんでもないものに目をつけられたと後悔した。

「あぁ。だから、お前が乱れる姿を存分に見せてくれ」
「…手加減、しろよな」
「保証は出来ない」
「あー…そうかよ」

まだ午後の授業があるのに。









「ふ、うっ…あ、刹那…も、やだ。立って…らんね」
「我慢しろ」
「むり、ぁ…やぅ、指、抜けって…!」
「まだだ」
「ばかぁ〜っ…」

ガクガクと膝が震え、必死で目の前の壁に爪を立てる。
下半身からぐちゃ、だの、ぐちゅ、だの卑猥な音が響くたびに甘い痺れが背筋を駆け抜けた。

「あぁあ…せ、つなぁ…頼む、よ…もう、勘弁して…っ」
「……わかった」

やっと三本の指が引き抜かれる。
中を引っ掻きながら抜かれ、思わず達してしまった。

「あ!う…うっ…」
「…イッたな」
「はぁ、あ…はっ、はぁ…」
「指だけでイッたのか、いやらしい身体だ」
「ばか、やろ…」

こんなに時間をかけて慣らされれば、イくに決まってるだろう。
俺を抱くことに慣れてきた刹那は、前戯をたっぷりするのがお気に入りらしい。
大人のツラをした俺を崩すのが好きなんだろう。
えげつないガキめ!



「や、あぅ…は、熱…」
「いく、ぞ」
「ンッ!んぅー!」

熱の塊が中に入ってくる。
悲鳴を上げそうになり、咄嗟に自身の手首に噛み付いた。

耳元に刹那の気持ち良さそうな吐息がかかる。

「あ…う、ん…刹那ぁ…」
「わかってる、急かすな」
「な、に…」
「今、めちゃくちゃに突いてやる」
「なっ…」





頼んでねぇ、と怒鳴りつけようとしたが、勢いをつけて突き入れられ喘ぎに変わった。
何度も何度も最奥に当たる。

「ひ、あ、あ!い、やぁっ…ひあ!あ、せっ…あ、ああ!」
「声をっ…抑えろ、聞こえるぞ」
「い、や、む…りぃっ…あ、くぁ、あっ」

とうに足に力は入らず、壁と刹那に挟まれているおかげで立っていられた。
快感が強すぎて声の抑えもききやしない。

「せつ、う、あああっ、いた、はげっ…し、や!あ、あ」
「ライル…」
「やだ、やっ、イく、イッちまう…!」
「イけ」
「あ、あ、あっ」

二度目の絶頂に震える。
息を整えたくて、思いきり酸素を吸い込んだ。
その瞬間、腰に重い衝撃を受ける。

「っは、ひあ?!」
「俺はまだイッてない」
「つ、なぁっ、ま、待て、まだ、出てんだっ…!」
「イキっぱなしにしてやる」
「…!い、いやだ、やめ、やぁああっ」

刹那が容赦なく突いてくるせいで、息は整わないし、とにかく酷い。
ずっと絶頂にいるような感覚におかしくなっちまいそうだ。

「や、うぁ、ああ、あ、せつなぁ、せつっ…」
「く、ラ、イルッ」
「あ、あ、ね、せ…やだぁ…」
「…さっきから、なんだ」
「や、ら…やだぁ」
「学校でヤるのがっ…そんなに嫌か?」

悲しみの混じった声音に、慌てて首を振る。

「じゃあ…」
「かお、ぁ…刹那…っ、顔、見えないっ…」
「!」

急に俺を支える腕が離れていき、重力に従い床に膝をついた。
その拍子に刹那が抜け、喘ぐ。

「あ、あ、は…はぁっ…」
「ライル、すまなかった」
「せ、つ…なに…?」

優しく身体を引き寄せられ、仰向けに寝かされた。
愛情に満ちた瞳が俺を映す。

「あ、」

心臓がキュン、と鳴ったような…恥ずかしくて目を逸らした。

「ンッ!」
「これで、俺が見えるだろう」
「あ、あ、あっ…う、んっ…んあぁ…」

再度侵入してくる刹那の首に両腕を回して、しがみつく。
耳元で刹那がフッと笑った。

「結局顔、見えないな」
「ん、んぅっ…いっ…い、んだよっ…!これでっ」
「お前が満足なら、それでいい」

不安定な体勢じゃなくなっただけで、こんなにも安心してしまう。
刹那に正面から求められるということに優越感を感じるんだ。

「あ、あ、せつ、なぁ…も、っと…」
「あお、るなっ…」
「あっ、あ!」

刹那が深く深く侵入してきたその時、ガチャリ、と嫌な音が室内に響く。
二人して硬直し、息を詰めた。

「えーと、確か棚番は5だったかな」

ドアが開き、声が聞こえる。
俺はその声に、どっかに消えてしまいたくなった。



嫌という程聞き覚えのある、同じ化学教師のクラウスの声。

「っ、う」
「しっ」

刹那は声が出そうになった俺の口を掌で塞ぎ、身体を抑えつけた。
徐々に近付いてくる足音に、心臓が張り裂けそうなくらい動く。
ついに涙が溢れ出した。



「えーと、お。あった」

すぐ隣の棚をクラウスが物色する。
目当てのものを発見したらしく、足音が遠ざかっていった。
ドアが開き、鍵の掛かる音が響く。

刹那はゆっくりと掌を離し、俺は耐え切れず嗚咽をもらした。

「……ライル」
「う、うぅ、ふっ、う〜っ…」
「…すまなかった、もう大丈夫だ。泣かないでくれ」

優しく優しく頭を撫でられ、目尻にキスをされても俺の涙は止まらない。

「ライル」
「っ、かってる…!も、へ、き…だけどっ…涙とまっ…止まんね、んだもん!」

いつぞやクラウスに言われた嫌味なのか褒めてるのかわからん言葉が脳裏を過ぎった。

『君は悪ぶっているクセに、本当は相当真面目で礼儀正しくて、泣き虫で常識があり過ぎるな』

そうだ、認めたくないが。
そもそも教師である俺が男で生徒の刹那と恋人になってる時点で罪悪感に押し潰されそうなのに。
学校なんかでヤるとか、泣くわ!普通!!

色んなモノが渦巻くせいで涙は溢れるばかり。

「ライル、すまない」
「うー、うっ、んんっ…」
「……わ、るいん、だが…もういい加減、限界なんだ…」
「う、うっ、ん?」

何が、と聞く前に刹那の腰が強く打ち付けられた。
上がりかけた悲鳴が刹那の唇に阻止される。

「ん、ふぅ、あ、やぁっ…」
「すまない、だけど、無理だっ」

激しく揺さぶられ、何がなんだかわからなくなった。
ただぼんやりと、そうか刹那は若いもんな。生殺しじゃ悪いよな。と、考えが至る。

クラウスが去るまで、刹那は俺の中で元気だったし、俺が泣いている間もずっと我慢していたわけで。

「うぁ、あっ、んぁあっ、せ、つなぁっ」
「静か、に…」
「ん、んぅぅっ、ん、つ、ぁっ」
「ラ、イル、愛している」

胸がキュンと音を立てた。

あぁ、もう。
俺も愛してんだよバカ刹那!

「あ、あ、ああっ」
「く、イ、くぞ」
「あ、〜〜〜っ!!!」

悲鳴はまたも刹那の咥内に飲み込まれていった。













「いいか刹那…もう、二度と、絶対に、学校で、しないと、誓え!」

誰もいない化学準備室で刹那を正座させ、一言一句区切りながら怒鳴る。

少ししょんぼりしながら刹那は頷いた。

「…わかった、努力する」
「努力じゃねぇ、絶対にだ」
「……保証は出来ない…」
「お、ま、え、はぁぁぁぁぁっ!!」

思いきりゲンコツを落とす。

「……っ、痛い…」
「俺もな!」
「すまない…。お前があんなにアクシデントに弱いとは思わなかった」
「謝りどこはそこじゃねぇだろっ」
「あまりに動揺して泣きじゃくる姿が可愛くて…」
「だああぁ悪かったな俺ぁどーせ肝が小さぇよ!」
「そういうところも可愛い」
「いい加減黙んねーと評価1にすんぞテメー」

低く唸っても、刹那はどこ吹く風で動揺しない。





全くもって憎たらしいガキだ!



「お前のおかげで成績はいい。毎回5の俺をいきなり1に下げたらお前が怪しまれるんじゃないか?」

ごもっとも過ぎて泣きたくなる。
ジョーク的な脅しも効きやしねー。
可愛げない!

「……お前、嫌い…」

ガクリとうなだれて呟くと、目の前の刹那が唐突に立ち上がった。

訝しげに見上げると、赤茶の大きな瞳に自分が映る。

「え、ちょ、なにっ?」
「…それは、困る。ライルに嫌われるのは悲しい」
「んなっ…!」

何なんだ本当にこのガキ!
大人を何回胸キュンさせれば気がすむっ…って、胸キュンとか俺古いなぁオイ!

動揺しきってわたわたとしていると、刹那が柔らかく笑った。
両手を頬に添え、そっと唇を重ねてくる。

「…せつな…」
「良かった、まだ嫌われてないみたいだ」
「……バーカ」





この愛しい愛しい年下の恋人には、一生敵わない。













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学校でってシュチュが好き過ぎる…。
学校はドコでヤっても道徳的にイケナイから燃えますね!!(万死)

余裕のないオトナと余裕がる(ようにみえるが本人はいっぱいいっぱい(笑)なコドモって可愛いス^^


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