*幸せの毎日*



*パラレル設定
*ニルライ21歳、同居中


許せる方のみど〜ぞ





緑色の熊のストラップがついた鍵を鍵穴に差し込む。
真っ暗な部屋にただいまーと呟いて、靴を脱ぎ捨てた。

時刻は5時半。

ライルからのメールには、“今日遅くなりそう“とのこと。

部屋に荷物を置いて、上着をベッドに投げ捨て、俺は早足で風呂場に向かった。





「ふっ、あった」

洗濯カゴの中にあったライルのTシャツを取り出して、その場に座り込む。
シャツに鼻先をつけると、ライルの匂いが身体を満たした。

「……ライル」

ゾクリと背筋に走る快感に任せ、自身に手を伸ばす。

「ライ、ルッ…」

昂ぶった自身を緩く扱きながら最愛の弟の名を呟くと、どうしようもなく興奮した。







俺は、双子の弟を愛している。





家族の死をキッカケに離れ離れになった俺達は、高校を卒業すると共に二人暮らしを始めた。
俺にとっては一世一代の告白で一緒に暮らさないかと聞くと、ライルはあっさりと頷いた。

ライルは大学へ、俺は仕事へ、日中は離れ離れになったが、家に帰ればライルがいる。
そんな生活は薔薇色で、嫌なことなど何もなかった。

ただ一つ、困っていることがある。

ライルに対する感情が抑えられないことだ。

部屋数が少ないため同じ部屋で寝ているのも、都合が悪い。
一晩中ライルの寝顔を眺めて恍惚に浸ってしまったこともあるし、朝勃ちを隠すのも中々大変だ。

風呂もライルの後すぐに入ると、凄く興奮する。



そして最近ハマってしまったのが、ライルが寝る時に着ていたTシャツを使って自慰をすることだった。



「ふぅっ…ライル、ライル」

弟の痴態を思い浮かべて、一心不乱に絶頂を目指す。
呼吸をする度に香るライルの匂いに、煽られる。

呼吸の合間に、今回初めて俺は呟いていた。

「っ、あ、ふ…にぃっ…さん…!」

ライルが、俺を呼ぶ。
恥ずかしそうにしながらも何度も何度も俺を呼んだ。

「兄さん、にいさっ…イッ、く、あ…っ、あ!」

その言葉に予想以上に煽られ、いつもより早く達してしまった。
弾ける瞬間にライルのシャツを押さえ付けたせいで、シャツにじわりと染みが広がる。

「はぁっ…は…う」

ライルは、あんな声で鳴くだろうか。

恍惚に浸りながらも奥から沸き上がる罪悪感に、胸が苦しくなる。

「…どーしようもねぇな」

汚してしまったシャツを洗濯機に放り込んだ。











「ただいまー」
「お帰りライル」
「はー、腹減ったー」
「おう、もうちょいで出来るから先風呂行ってこいよ」
「ん〜…」

寝室に向かうライルについて行き、ベッドの上に用意したシャツを指差す 。

「それ、洗い終ったから出しといた」
「お、サンキュー」

ライルが風呂場に消えた後、キッチンに戻りシチューの鍋を掻き回しながら妄想に耽る。

ライルはどこから洗うのかとか、俺と一緒なら左腕からだ。
今日の講義は真面目に受けたかなとか。

俺の思考はライルでいっぱいになる。







色んなライルで頭の中がいっぱいになって、上機嫌に鼻歌を歌いながら支度を終えた。

ちょうどそこに、まだ髪を濡らしたままのライルがやって来る。

「いい匂い、シチュー?」
「おー、ってお前、ちゃんと髪拭けよな。つか上着ろ上っ」
「はいはい、今暑いんだよ」

ソファーに座って頭をガシガシ拭きだしたのを見て、今日何故だかネジが緩んでいた俺はライルに近付いた。

「お、わっ?」
「大人しくしてろよ、兄さんが拭いてやっから」
「……あのなぁ、ガキじゃねーんだから」
「はいはい」

久しぶりに、ライルの髪を拭いた。
シャンプーが香る。
心が満たされていって、頭のネジがゆるゆると確実に抜けていくのがわかった。

締め直すのは、困難だ。

「ほい、できた」
「ん、サンキュー兄さん」
「………………ん」

衝動的に、ライルのつむじに唇を落とす。
ビクリと震える肩に手を置いて、髪に鼻先を埋め匂いを吸い込んだ。

「な、に、してんの兄さんっ。酔ってる?」
「いんや〜?」
「あのなっ、やめろって…」
「……ん、ごめんな」

渋々離れ、キッチンに戻る。
背中に痛いくらいのライルの視線を感じるが、それすらちょっとした興奮剤で。

出来上がったシチューを皿に盛り、表情筋を引き締めた。

「ほら、できたぞ〜」

くるりと振り返って視界に収めたライルの姿に、吹き出しかける。

「なに?変な顔して」
「あ、あぁいや、なんでもねーけど」

自分で渡しておいてどうかと思った。

ライルは、俺が先程オカズに使ったシャツを着ている。br> なにも知らないで、平然と、俺の精液がこびりついていたシャツを……

うぁ、やべ

「う、悪い。ちょっとトイレ。冷蔵庫ん中にサラダ入ってる!あとキッチンにパンがあるから、あとあと海老のガーリックバター炒めも!」
「え、あ、うん」
「あーその他諸々っ…悪い、先に食べてろ」
「おー」

最後の方はほとんどトイレから叫んでいた。





歯を食いしばって、自身を扱く。

『二回目だよ、俺って若い…そんで変態…』

脳内でライルが着たシャツに、先程のシャツの姿が重なってなんとも卑猥な恰好にさせてしまった。

「く、ぅ…」

早く戻らなければ、ライルに怪しまれる。
それに食べてるライルの姿を眺めながら食べたい。

必死で自分の想像力を活かし、手を速めた。













「あれ?」

ライルはソファーに座ってテレビを見ていた。

「ライル、飯は…」
「兄さんが戻ってくるの待ってた」
「………さ、さんきゅう」
「シチュー温め直してよ、もう腹減り限界だし」
「わかった!」

嬉しい。
待っててくれたことに心が躍る。

「いただきまーす」
「はいどうぞ」

嬉しかったから、サービスにパンにバターを塗って渡してやる。

「ありがと、兄さん今日は機嫌がいいな?」
「ん、ライルが優しいから」
「…意味わかんないけどな」
「わかんなくていいよ」
「あ、そ」
「そうだライル、今日は好きな先生の授業だったんだろ?どうだった?」
「どうだったもなにも…最悪だよ、いきなり休講になってさぁ…」
「あらら、残念だったな」
「んー。資料室で一時間暇つぶししてたら…クラウスに見付かって散々精神論だの中東のなんたらだの聞かせられるし…」
「そら災難だ」
「たった一時間なのに…マラソンでもしたのかよってくらい疲れた…」
「ははっ、お疲れさんだな」



他愛もない会話、それが毎日毎日宝物のようだ。





幸せに浸り、そして固く決意する。







この幸せを、二度と失わない―と。











『の、前に…ライルをオカズにしてんのがバレねーようにしないとな…』



目の前でうだうだと文句を言うライルを見詰め、頭のネジをなんとか締め直した。













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ライルをオカズに一人Hに耽る兄さんっていいと思う。
兄さんをオカズに一人Hに耽るライルもいいと思う。

ああもうじれったいお前らはやくヤっちまえ!!!←

しかし、うちのディランディ家のメニューは100%シチューだな…


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